天国と地獄

金木犀の薫りが微かにしはじめて、

もうそんな季節

今朝、超満員の通勤電車に乗った。

気持ちお腹へこませながら

人と人の間に体を入れ、

やっとこさ足の置き場確保、

なんとか乗り込む。


ズリズリ奥の方に進む、

目の前に若い女性が座ってる、ぐっすり眠りこけていた。

これは、当分降りないな、と思ったら、

電車が、次の駅に着いた途端バッと起きて、

バッグを抱え込み、人をかき分けながら降りていった。

ラッキー🎵

ヨッコラショと座る。

こういう時、思う。


天国と地獄って、


満員電車で立ってるのと、座ってるのとでは、

雲泥の差。


電車の席ぐらいのことだけど・・

いつも、そんな風に感じてしまう。

 

 

ほんの、何年か前、

私は、真っ暗闇に居る感じだった。

八方塞がりのように思っていた。

いつまで続くかわからない、

自分の心も体も、いつまでもつかわからない、

何年も、

まさに地獄にいるように苦しかった。


何も考えず生きていられた頃が

嘘のように思えていた。

私は二度と、普通の生活に戻れないのではないか

何の不安もなく過ごしていた頃のように・・


世の中の人がみな幸せそうに見えた。


末期ガン、医者から見放され、

水一滴飲めない夫。

胃ろうもできず、カテーテルで中心静脈に栄養点滴。

お医者さんから教えてもらい、毎日、点滴をした。

それで命をつないでいた。


1日1回点滴を変え、週1回ルートを付け替えるのが、

私の最重要課題だった。

頭から離れない。


介護ベッドの周りに医療道具が増え、

自宅の寝室が完全に病室になっていった。


緩和ケア訪問診療、訪問看護、頼めるケアは全部利用した。

でも、週1回、2時間位。24分の2。

残りの時間は、自分でやるしかなかった。


誤えん、唾一滴が命取り

何回も肺炎になった。

夜中、夫が寝返りうつだけで、目がさめた。

咳をする前に、気づく。

わかる。

感覚が鋭くなったまま、常に気がはっていた。


夜中、痰が出せなくて、苦しそうに咳き込むことが多かった。

飛び起きて、背中を叩いて、痰を出す。

出しきるまで、必死だった。


やっと出して、ホッとした後、

よく二人で話した

治ったら、どこ行こう、なに食べよう。

あれがしたい、これをしよう。


真夜中、時がとまったように感じられた。

この地球上に二人っきりの静かな世界。

あの頃。

私はなんとか治そうと、必死だった。

見放した医者を見返してやると思っていた。

夫を治して、見返してやると思っていた。


その時点で負け認めてたのだなと今思う。

夫の病を、受け入れられなかった私がいたんだなと思う。

戦いの日々だった。

そうしてたなと思う。


私が頑張れば頑張るほど、

夫はどんどん静かに、穏やかになっていった。

お酒ばかり飲んでいた人と思えないくらい
 
目が澄んで、この世のものから

どんどん執着がなくなっていった。


そんな夫に、私はよく檄を飛ばした。

病気になんか負けるな!

本気で治す気あるのか!

夫が、歯がゆかった。

カリカリしてた。


そして、

私のぼろ負け。


夫は静かに一人旅立って逝った。

自分が無力であることをつくづく思いしらされた。

あの時、私は、

目に見えない敵を作り、

戦っていた。

その目の前で、夫は

何が大切か

見せていてくれてたのかもしれない。


明るい陽射しの中にいる、今

何も変わらない、

何も変えられない、

と思いこんでいたあの頃の自分が

いつの間にか平安、

ボーッと過ごせるようになっている。

天国とまでは言わないけど、

幸せだな~と思う。


止まったままのように思えた苦しい日々も

目に見えない時間の流れとともに

動き、ゆっくり変化していた。

あの頃、

地獄と思っていたけど、

たった二人、

唯一の戦友のように思えていた。

あんなに、近く、人を側に感じたことはない。

あんなに近く、居てくれた人はいない。

そんな関係、濃密な時間を過ごしていた。


それは、幸せな時を与えられていたのだなと

今、やっと知った。

 

 

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